スタンドアロンアプリケーションとして使用する場合Vue xStreamとVue Infiniteの機能はまったく同等であり、本ページ記載の内容は共通しています。

革命的なEcoSystem™ ジェネレーション 4
EcoSystemという画期的な技術の登場により、プロフェッショナル3DCGクリエータの自然景観作成手法は大きく変化しました。
これによりこれまで全く不可能であろうと思われていたことが、簡単に可能になりました。 それはまるで悪夢の様な仕事が、楽しいドライブの様な感じに変わったようなものです。 EcoSystemは第四世代を迎え、その画期的なテクノロジはさらにその進化を加速しています。
実世界の自然環境は、非常に複雑です。 皆さんの周辺の景観を形作っている数百の植物や樹木、岩石を思い浮かべてみてください。 こうした非常に詳細なシーンを3Dで制作することは、ハードワークという意味でもコンピュータリソースの問題としても、非常に消耗するタスクです。 そして、いわば数百万もの樹木からなるリアルな森林のための膨大なポリゴンを扱うことは、ほとんどの3Dプログラムでは事実上不可能です。 e-onの特許技術であるEcoSystemではどうでしょう。シーンに数百万の植物、樹木、石その他のオブジェクトを配置することは簡単です。Vueのパフォーマンスとスムーズな表示を保ちつつ、まったく新しい自然の複雑さと細密さに到達することができます。 SolidGrowth植生を一種類選択してEcoSystemを使ってシーンにポピュレートすると、シーンは様々な個体差を持つその植物で埋め尽くされます。よく見ると同じ形の木が何本も生えている、ということはありません。 これらの植生は、自動的に風に反応してアニメーション化されます。 そしてもちろん、EcoSystemで扱うことができる植生は一種類だけではありません。 EcoSystemの要素リストに追加できる植生種、岩石、オブジェクトの数に、制限はありません。それぞれのアイテムの出現率やサイズは、相対的にコントロールできます。 |
全自動のスマート散布EcoSystemは、アイテムをただランダムに地表に散布しているわけではありません。実際には、地形の起伏に従って配置を決定しています。 自然界と同じで、樹木は急斜面よりも平地のほうが、よく生育します。崖のように滑り落ちやすい場所には配置されません。 この効果の及ぼす影響をコントロールすることも簡単です。 さらに、VueはEcoSystem以外のオブジェクトを自動認識し、そのオブジェクトの周囲ではEcoSystemアイテムの出現率を減らす機能も備えています。 |

EcoSystemの高速ポピュレーション
質感エディタから、新しいポピュレーションモードを利用できるようになりました。「高速ポピュレーションモード」と言います。 インスタンスの密度や縮尺、方向などの調整用の各パラメータの編集はポピュレーションに即座に反映され、ビューポート内で更新されます。

インタラクティブな360°ポピュレーション
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満足のいくポピュレーション状態が作成できたら、そのインスタンスをジオメトリ上に精密に配置するオプションを選択することも可能です。
EcoSystem 360° ポピュレーション
EcoSystemを、オブジェクトの下を含むあらゆる方向に自動ポピュレートできるようになりました。 この機能は、たとえば基本的な球体から複雑なジオメトリを持つ岩石や車、構造物まで、あらゆるオブジェクトに対して適用することができます。また、すべてのEcoSystem設定をサポートしています。

ちらつきの低減
高密度なEcoSystemを遠くから見た場合、ピクセル単位のディテールが膨大な量にのぼるため、ちらつきを除去するには莫大なアンチエイリアシングが必要になります。 その結果、アニメーションシーンのレンダリングには膨大な時間がかかりました。
こうしたちらつき低減技術の開発は、e-on softwareが特に力を入れている分野でもありました。 そしてついに、新しいちらつき低減アルゴリズムを誕生させ、Vue 9から採用することができたのです。このアルゴリズムによって、レンダリング時間を延ばすことなく、ちらつきは大幅に低減されるようになりました。
ダイナミックEcoSystemポピュレーションEcoSystemのダイナミックポピュレーションテクノロジでは、水平線を越えて広がるようなシーンでも、インスタンス数に頭を悩ませることなく稠密なEcoSystemを生成することが可能です。 この革新的テクノロジは、カメラから遠い地形に対しても、ほぼ無限に近い数のインスタンスを配置する能力を備えています。 また、カメラの視野領域に入ったEcoSystem要素だけを動的にポピュレートすることにより、効率性を最大に高めています。 |
EcoSystemポピュレーションのアニメーションEcoSystemエレメントのポピュレーションのアニメーション化に加え、時間軸に沿ったエレメントポピュレーションを生成することも可能です。 この機能を使えば、生長し徐々に山を覆っていく森林の様子や、砂漠の際で後退していく植生といった効果を作成することができます。 ポピュレーションの密度を設定したEcoSystemは、時間の経過とともに滑らかに変化していきます。 密度が変化すると、それにともなってごく自然に、新しいインスタンスの追加や削除が行われます。 |
ポピュレーション密度変化のアニメーション |

アニメーションオフセットの個別コントロール
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EcoSystemフェーズコントロール
Vue 11 xStreamでは、EcoSystemポピュレーション内のアニメーションエレメントのフェーズ(位相:アニメーションオフセット)を個別に制御することができます。 このEcoSystemテクノロジの新たな進化により、Vue10ではSolidGrowthベースのEcoSystemと同じように、ジオメトリと質感バリエーションに自動でフェーズバリエーションを加えることができるようになりました。
関数エディタを使えば、インスタンス単位でフェーズをコントロールすることができます。 これはたとえば、草原を渡る風による波の表現や、周囲の木々を吹き飛ばす大爆発などを表現するのにぴったりです。
個別にアニメーションインスタンスをコントロールする機能は、SolidGrwoth植生以外にも適用できます。 ばらばらに動く人の群れなど、プレアニメーテッドメッシュを含むあらゆるアニメーションオブジェクトを取り扱うことができるのです。
EcoSystemリーンアウトコントロールこれは、EcoSystem境界上でのインスタンスの振る舞いをコントロールする機能です。 光に向かって伸びる植物を表現するような場合に最適と言えるでしょう。 あるいは、雑草が歩道の上に伸び出している様子を再現するのにも向いています。 |
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スプラインEcoSystemエフェクトEcoSystemエフェクトは、EcoSystemをスプライン上に、またはスプラインで定義した領域内にポピュレートするために使用します。 また、スプラインは不要なEcoSystemインスタンスを消去するためのマスクとして使うこともできます。 |
EcoSystemスタッキング
Vue 11 xStreamは、EcoSystemインスタンスをスタックする機能を搭載しています。
この機能は、EcoSysmtemを質感エディタで設定している場合にも、またEcoPainter機能を使って生成している場合にも利用できます。
インスタンスの最大スタック数は、ユーザ定義が可能です。
EcoSystemペイントを使ったオブジェクトや植生のペイント

EcoSystemペイント機能を使うと、EcoSystemエレメントを様々な表面にインタラクティブに散布することができるようになります。 EcoSystemペイントはEcoSystem質感の編集で、あるいは独立したツールとして利用することができます。
効果を組み合わせたオリジナルブラシを作成することができます。 これはたとえば、リサイズと整列を同時に実行するようなブラシです。 インスタンスの広がりや回転/持ち上げや引下げ/移動など、設定に使用することができる効果が、あらかじめパレット上に用意されています。 スタンドアロンツールとしての機能を使えば、シーン内のあらゆるオブジェクトにEcoSystemエレメントを直接ペイントすることが可能です。 ペイントにはマウスのほかにタブレットも使用できるため、筆圧を利用したパラメータのコントロールも可能です。 自由なペイントペイント選択された沢山のオブジェクト(たとえそれがシーン全体であっても)に行なうことが可能です。 どの方向からペイントしても、インスタンスは自動的にオブジェクトサーフェスに沿ってマッピング・配置されます。 ペイントするアイテムはリスト内に複数置くことができ、それらはミックスして、あるいはそれらの1つを個別に配置できます。 ブラシストロークはいつでもアンドゥすることができ、また、クリアすることで全てのEcoSystemをまっさらな状態に戻すこともできます。 カスタマイズ可能なEcoPainterブラシ地形エディタのブラシのように、EcoPainter内の各ブラシにもそれぞれの設定ダイアログが用意されすべてのパラメータが調整できるようになりました。 EcoPainterのメインダイアログ内に特定のブラシパラメータを直接表示したいなら、対応したパブリッシュアイコンをクリックするだけで実現することができます。 高度なEcoSystemコントロール複数のオブジェクトや植生を、直接ブラウザからEcoSystem配置リストにドラッグして追加することができます。これにより、複雑なEcoSystemの設定がより素早くおこなえるようになりました。 また、ワールドブラウザからEcoPainterリストに直接オブジェクトをドラッグして、簡単にグローバルEcoSystemを生成することも可能です。 EcoSystem要素の明度の変更も、新しい質感設定を通してコントロールすることができます。 この設定は、関数グラフからの制御も可能です。 EcoSystemペイント時には、EcoSystemの配置ルールをそのまま適用することもできます。これにより、たとえば勾配や高度の影響やカラー適用ルールなどがそのままペイントされたインスタンスに考慮されます。 グローバルEcoSystemペイント時には、下層質感に直接アクセスしすべての配置ルールをカスタマイズすることで、インスタンスの追加ルールを厳密にコントロールすることができます。 |
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EcoSystem選択ツールEcoSystem選択ツールは、EcoPainterに吸収されました。 インスタンスの選択/選択解除そしてシーン内での正確な場所への移動を実現します。 インスタンスをオブジェクトに変換し、修正を加えた後必要に応じてEcoSystemの中に戻すことができます。 また、3ds Max、CINEMA 4DそしてSoftimageのxStreamメニュー内でもEcoSystemインスタンス選択が利用できるようになりました。 |

強力なEcoSystemレイヤー質感
EcoSystemは一般的な質感と同じように振る舞うため、 後から他のシーンやオブジェクトで使用できるように質感として保存したり、EcoSystemのライブラリを作成したりすることができます。 一つのEcoSystem質感の中に多数のレイヤーを持つことができ、それぞれのレイヤーでEcoSystem要素やコントロールを行なえます。 EcoSystemを質感として扱えるということは、あらゆる側面を自由にコントロール可能な、Vueの強力な質感と関数エディタのパワーを最大限に活用できるということでもあります。 たとえば、EcoSystemオブジェクトの分布をフラクタルノイズで制御したり、ビットマップを使って特定領域に限定的に分布させたり、といったことが可能になります。 また、質感レイヤーの環境パラメータタブを使用すれば、EcoSystemを高度や勾配や方向に基づいてコントロールすることもできます。 親和性と反発EcoSystem質感のレイヤーでは、一方がもう一方に影響を与えることができます。 密集と反発を活用することにより、2つのレイヤー間の関係を定義できるようになります。 たとえば、密集を使えば、1つめの樹木のレイヤーが2つめの草のレイヤーに影響を与え、まるで樹木の周囲だけに草が生えているような状況を作れます。 |
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EcoSystem表示の向上
EcoSystemの表示モードは、なし/ビルボード/バウンディングボックス/ソリッドボックス/ワイヤーフレーム/フラットシェーディング/スムーズシェーディングおよび新しいシェーダービルボード表示の8種類から選択することができ、さらにカメラ近くのオブジェクトの表示品質を動的にコントロールするオプションの選択が可能です。 これにより、お使いのコンピュータの能力に合わせ、最適なワークフローを柔軟に得られます。 表示品質はカメラにリンクできます。 カメラ周囲ではインスタンスはフル品質で表示され、 離れると特定の表示モードに落とされます。 |
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このように、LOD(Level of detail)がカメラの動きに伴い自動的に更新されることにより、EcoSystemを使用した際のカメラ配置がさらに容易になりました。
EcoSystem表示の改良
シェーダービルボードのEcoSystemレンダリングはより正確に色を表現し、またシーン内を動かした際のちらつきが低減されました。
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また、たとえば草インスタンスを隠し、木だけ表示するといったように、EcoSystemインスタンスの表示品質を、配置されているエレメントごとに変更することができるようになりました。 カメラ近くでフル3D品質表示するポピュレーションエレメントを指定することも可能です。 シーンに含まれるすべてのEcoSystemインスタンスの表示品質を、たった一つのメニューコマンドやキーボードショートカットで制限することも可能です。これは、複雑なプロジェクトでの素早いナビゲーションに役立ちます。 ダイナミックEcoSystemのプレビューは、EcoSystem質感のプレビューボタンをクリックすればいつでも更新することができます。 |
EcoSystemビルボードのカラー表示
EcoSystemインスタンスに加えた色やサイズ、そして位置の変更は、VueのOpenGLビューポートに表示されます。 そのため、その場で最終レンダリングの結果をより具体的にイメージすることができます。
Ecoパーティクル - Vueのパーティクルシステム
Vueに、パーティクル機能が追加されました! しかしこれは一般的なパーティクルとは異なります。パーティクルのまったく新しいコンセプトなのです:
パーティクルが得意とする標準的な事象を表現することはもちろん、より多くのことが実現可能です。 パーティクルを生成するシンプルなエミッタを作成するというよりも、e-onsoftwareはDigital Natureに適したパーティクルの新しいハンドリング方法をデザインするアプローチを選択しました。それがEcoパーティクルです。
このテクノロジは雨や雪、滝、爆発、炎、煙、トルネード、落葉、虫の大群といったアニメーションを生成するのに理想的です。
EcoSystemのEcoパーティクル
Ecoパーティクルによる密林の霧
Ecoパーティクルは通常のEcoSystem質感レイヤーと同じように、あらゆる質感に追加することができます。 しかしEcoパーティクルの場合は、パーティクルが時間とともに放出される様子を緻密にコントロールすることが可能なのです。 速さ/方向/衝突のプロパティやパーティクルの寿命を定義したり、外的影響の対象とすることができます。
こうした物理的な設定に加えて、パーティクルインスタンスのポピュレーションにはすべてのクラッシックEcoSystem設定パラメータを使用することができます。
Ecoパーティクルエフェクタ
エフェクタとは、シーン中のEcoパーティクルに影響を及ぼす特別なオブジェクトのことです。 トルネード、ジッタリング、アトラクションなどの効果を簡単に作成できます。

徹底したEcoパーティクルコントロール
Vue 11 xStreamは、Ecoパーティクルの振る舞いをコントロールする豊富な関数のコレクションを提供します。 ある一つの「スーパー」パーティクルシステムを作成するために、複数のノードを組み合わせることが可能です。
ルートとなるパーティクルの振る舞いをベースにして、- たとえば花火、または地面に落ちると途端に水の撥ねを生成するような - パーティクルを生成するパーティクルを作成することも可能です。
物理的な正確性
Ecoパーティクルは、落下/衝突/跳ね返り、そして力やパーティクル同士の相互作用が可能です。 Ecoパーティクルは、質量/速度/引力/衝突/風の影響/弾性など物理パラメータにより、自然現象に反応します。
静止画に最適、アニメーションにぴったり
Ecoパーティクルテクノロジは静止画のレンダリングに大きな効果を生じるだけでなく、アニメーションにも非常に適しています。
Ecoパーティクルが時間に沿ってどのように変化するかは、サイズ変化/生長/不透明度変化/速度/フローなどのパラメータを使って簡単に設定することができます。 さらに、Ecoパーティクルがどのように消失するか、寿命は、あるいは他のEcoパーティクルに変化させるかといったことも指定が可能です。
それぞれのEcoパーティクルのライフパラメータは、より正確にエフェクトをコントロールするために、関数グラフから制御することができます。