Vue 9 Infinite - Vue 8.5で追加された機能
このページでは、Vue 8.5の新機能についてご紹介します。

画期的な3D地形スカルプティングエディタ
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質感ペイント自由自在
質感ペイントツールでは、質感を何種類でも好きなだけ使ってディストリビューションマップをペイントすることができます。 非常に詳細な分布を表現するために新しい質感を追加するのも簡単です。
すでに質感がペイントされている領域の一部分への上書きを制限するための、質感マスクのオンオフも可能です。
質感マスクを他の質感から独立したものとして扱うことができるようになったため、既存の分布状態を壊すことなく質感の縮尺変更やあらゆるタイプの座標系の使用が可能になりました。
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新しいスカルプトツール
Vue 8.5には、隆起、平坦化、台地、ユニスロープの新しい4つのスカルプトブラシが追加されました。
[ピンチ] ブラシは、地形を中央に寄せるものです。[平坦化]、[台地]、[ユニスロープ] の各ブラシでは、地形の傾斜を正確にコントロールできます。
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地形の抽出
ワンクリックで、直接生成地形の任意の領域を抽出できるようになりました! ゾーンを選択し、その部分を独立した直接生成地形に変換することができるのです。
この機能は、特定の領域に独自のテクスチャを生成したい場合には理想的な手法と言えるでしょう。
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下絵を使ったスカルプティング
ビットマップを地形に適用し、地形エディタ内でビットマップの下絵を見ながら地形のスカルプティングを実行できるようになりました。
これは、たとえば実際の風景の写真をもとに地形を再現するような場合に役立つ機能です。
また、2D・3Dスカルプティングの各ブラシの効果を、それぞれ個別にリセットすることができるようになりました。
大気と地形
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アニメーション惑星雲密度マップ
Vue 8.5では、惑星規模で雲レイヤーの密度をコントロールするアニメーションマップを定義することが可能です。
アニメーション密度マップを使うことで、渦を巻くハリケーンといった効果を再現することができます。
質感コントロールの進化
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質感の、高度に対する新しいマッピングオプションとして、「海面を基準に」が追加されました。 このオプションを有効にすると、ワールド座標の絶対値、または海面を基準にして、特定の高度に質感を出現させることができるようになります。
また、関数グラフには、新しい入力ノードの「海水位」が追加されました。
この外部依存ノードは、オブジェクトの位置とサイズをユーザ定義の実在単位(メートル/フィートなど)で表示することが可能です。 直下のオブジェクトとの距離やカメラからの距離といった、実在寸法を表示するほかのノードについても同様です。
また、実在単位はオブジェクトグラフの位置/サイズアウトプットにも取り込ませることが可能になりました。

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インタラクティブな雲コントロール
Vue 9 Infiniteでは、雲レイヤーを一般的なオブジェクトと同じように扱うことができます。 雲レイヤーは、ほかの一般的なオブジェクトと同じようにワールドブラウザ上に表示され、また標準的な操作ギズモを使った移動や回転、リサイズといった操作が可能です。
また、Vueの標準アニメーションツールを使った雲の動きや速度のコントロールもできるようになりました。
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使いやすくなったポーズとモーション
[モーションブラウザ] が新しくなり、リグメッシュに適用する新しいポーズやモーションを視覚的に選択できるようになりました。 モーションブラウザでは、リグメッシュにポーズやモーションを適用する前に、その内容をインタラクティブに確認することが可能です。
よく使用されるポーズやモーションはスケルトンエディタ内に直接リストされ、後々リグメッシュのポーズを選択するときにも便利に使えます。
マルチ質感
マルチ質感は、あるオブジェクトに適用されている全ての質感を、1回の操作でまとめて変更できるようにするものです。 マルチ質感は、保存して再利用ができます。 また、シーン内の他のオブジェクトにコピー、貼り付け、ドラッグアンドドロップすることができます。
カラーマップとフィルタエディタの改良
カラーマップとフィルタエディタが大幅に改良され、キーポイントグループの移動機能や、キーポイントグループの色やHSL値の変更、そしてカラーマップ全体の変更ができるようになりました。 フィルターやカラーマップの反転や、キーポイントグループのコピーペーストなども可能です。
OpenGLエンジンとビューポート表示の改善
カメラ露出が自動的にOpenGLビューに反映されることで、より正確なシーンのプレビューを実現しました(シェーダーエンジン使用時のみ)。 このオプションは無効化することも可能です。
EcoSystem表示の改良
シェーダービルボードのEcoSystemレンダリングは、より正確な色合いを実現し、シーン内で動かした際のちらつきを抑えるように改良されました。
これにより、たとえば草のインスタンスを隠して樹木だけ表示するなど、EcoSystemインスタンスの表示品質をポピュレーションエレメントごとに変更することができるようになりました。
カメラ近くでフル3D品質表示するポピュレーションエレメントを指定することも可能です。
シーンに含まれるすべてのEcoSystemインスタンスの表示品質を、たった一つのメニューコマンドやキーボードショートカットで制限することも可能です。これは、複雑なプロジェクトでの素早いナビゲーションに役立ちます。
ダイナミックEcoSystemのプレビューは、EcoSystem質感のプレビューボタンをクリックすればいつでも更新することができます。
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高度なEcoSystemコントロール
Vue 9 Infiniteでは、複数のオブジェクトや植生をブラウザから直接、EcoSystemのポピュレーションリストにドラッグドロップで追加することができるようになりました。これにより、複雑なEcoSystemも素早く設定することができます。
また、ワールドブラウザからEcoPainterリストに直接オブジェクトをドラッグして、簡単にグローバルEcoSystemを生成することも可能です。
EcoSystem要素の明度の変更も、新しい質感設定を通してコントロールすることができます。 この設定は、関数グラフからの制御も可能です。
WEcoSystemペイント時には、EcoSystemの配置ルールをそのまま適用することもできます。これにより、たとえば勾配や高度の影響やカラー適用ルールなどがそのままペイントされたインスタンスに考慮されます。
グローバルEcoSystemペイント時には、下層質感に直接アクセスしすべての配置ルールをカスタマイズすることで、インスタンスの追加ルールを厳密にコントロールすることができます。
正確なコントロールに関するその他の改良点
- 「カメラの高さをロック」機能のカスタマイズ(地形の上、他のオブジェクトの上など)
- OpenGLプレビューでのノーマルマップサーフェス表示
- グラフの可読性を高める、グラフノードへの表示色設定
- 意図しない変更を防ぐための、レンダリング領域のロック
- ブラウザコレクションのロック
- すべてのサイドでの惑星表示
- ワールド座標でマップされた質感の正確なOpenGLプレビュー
- ステータスバーへのGPUリソース状況の表示
- ワールドブラウザ上のすべてのレイヤーの非表示
- 非表示またはロックされたレイヤーへのオブジェクトのコピーペースト
- すべてのオブジェクトを削除後のレイヤー自体の保持 (8.4アップデート) レイヤー削除時の確認
- アプリケーションインストール時のデフォルトイントールフォルダの簡単リストア

診断ツール
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レンダリングのボトルネックを検出してレンダリング時間の最適化をおこなうために、Vue 8.5にはレンダリングの診断情報を生成する新しい機能が追加されました。 ここには、イメージ中の各ピクセルの次の情報が含まれます:
- ピクセルのレンダリング合計時間
- アンチエイリアスレイの数
- テクスチャアンチエイリアスのサンプル数
- ピクセルのサブレイの総数
- シャドウレイの総数
- サブレイによる最大リカージョン深度
- そのピクセルのファイナルギャザーサンプル数
これら診断情報は、それぞれ独立したレンダーパスとして、レンダリング出力ウィンドウから直接確認することができます。 また、カラー・アルファ・Zデプス・そして診断の各パスへの表示切替は、レンダー出力ウインドウのアイコンを使って簡単に切り替えが可能です。
診断パスは、指定に応じ生成されます(レンダリングプロセスにわずかなオーバーヘッドが生じます)。 レンダリングプロセス全体を理解するために、これらは非常に価値ある情報であると言えるでしょう。
パフォーマンスに関するその他の改良
- プレビューモードでの間接照明品質の向上
- カメラ近くで最高品質オプションの最適化による、より高速な高品質プレビュー
- 小規模レンダリング時のコアの使用効率を最大化する、レンダリングバケットサイズの自動調整機能
- RenderCowの使用プロセッサ数の定義(例えばマルチコアワークステーションをデザインに使っている場合、RenderCowが使用するコア数を指定することで、システム全体のパフォーマンスへの影響を調整することができます)。
- 複雑なグループの階層の処理速度の大幅な向上
- 内部単位に基づいたデフォルトビューの自動リサイズ

グローバルガンマコントロール

新しく、ワークフローのガンマを完全にコントロールする機能が追加されました。 内部的にはVueはリニアワークフロー(ガンマ値=1)を使用していますが、パイプライン内の他の要素は異なる値を使用していることがあります(カメラやモニタは、一般にガンマ2.2を使用しています)。
Vueでガンマを自由にコントロールできるということは、パイプラインを通じた一貫性の保持を担保し、より忠実な色と照明を最終結果を齎します。
テクスチャやカラーの表示に使用するガンマの値と同様に、デフォルトガンマインプットおよびアウトプット設定を定義することができます。 これらの設定は、すべての取り込まれたテクスチャマップや書き出されたレンダリング結果のカラーチャネルに使用されます。
また、テクスチャ単位ベースでインプットガンマを簡単にカスタマイズすることができ(テクスチャマップのガンマの値はソースにより異なります)、イメージを保存するときにアウトプットガンマの値をオーバーライドすることもできます。
Vueには、ご使用のモニタに最適なディスプレイガンマを簡単に調整できるようなクイックキャリブレーションツールも搭載されています。
読み込み/書き出しに関する全般的な改良点
- Zデプスバッファのアンチエイリアス化(オプション)
- Max Vueエクスポーター: リグ化されていないオブジェクトの標準的なメッシュへの変換
- 地形書き出しの改良