Vue 10用機能モジュール EcoSystem
瞬く間にシーンを大量のオブジェクトで埋め尽くす
Vueと言えばEcoSystem
自然景観の作成手法は、EcoSystemの登場によって大きく変わりました。 EcoSystemモジュールを使うと、EcoSystem質感を自由に操ることができるようになります。質感に含まれるエレメントのサイズ、カラー、向き、位置、密度といったパラメータも自在にコントロールすることが可能です。
Vue 10 HyperVueモジュールは、Vue 10 Studio/Completeに搭載されている機能モジュールです。 Vue 10 Espritからのサイドグレードはこちらをご覧ください。
※機能モジュールのパッケージはイメージです。実際には製品機能に統合されて出荷されます。
EcoSystemテクノロジ - 自然景観作成への新しいアプローチ
膨大なポリゴンの処理
EcoSystemがあれば、シーンに要素を配置するときに「多すぎる」と心配する必要はまずなくなります。
EcoSystemは、数百万単位のオブジェクトや数十億単位のポリゴンを扱っても、Vueのパフォーマンスを妨げず、スムーズな表示ができるように設計されています。
単なる複製ではない
EcoSystemは、高い評価を受けているe-on softwareのSolidGrowth™ テクノロジと密に連携します。
例えば植生を何か一種類選択し、EcoSystemを使ってその植生の大量のバリエーションをシーンに配置します。すると植生は種の特徴を維持する一方で、一本一本の姿には個体差が生まれます。EcoSytemは、単なるコピーとはまったく異なった技術なのです。
アイテム数は無制限
EcoSystemでは、同時に複数の種類の植物を配置することも、もちろん可能です。
EcoSystemの要素リストに追加できる植生種、岩石、オブジェクトの数に、制限はありません。それぞれのアイテムの出現率やサイズは、相対的にコントロールできます。
自動スマートスキャタリング
EcoSystemは、アイテムをただランダムに地表に散布しているわけではありません。実際には、地形の起伏に従って配置を決定しています。
実際の自然と同じように、樹木は急斜面よりも平地でよく生育します。崖のように滑り落ちやすい場所には配置されません。
さらに、VueはEcoSystem以外のオブジェクトを自動認識し、そのオブジェクトの周囲ではEcoSystemアイテムの出現率を減らす機能も備えています。
様々なオブジェクトへの応用
EcoSystemの用途は、植生や岩石の配置だけに限定されません。 実際には、取り込まれたメッシュなどのあらゆる種類のオブジェクトを要素として使用可能です。 不規則に広がる都市、大群衆、巨大船舶の群れなど、可能性は無限です。
密度の制御
数百万単位のEcoSystemインスタンスを制御するのは難しいものです。たとえばその中のごく一部だけを編集したい場合もあるでしょう。
EcoSystemの制御をしやすくするために、グループやレイヤーを利用することができます。またレイヤー間に親和度や反発度を設定することで、配置の均質性を自由に調整することも可能です。
ダイナミックEcoSystemポピュレーション
Vue 9に搭載されているダイナミックポピュレーションテクノロジにより、インスタンス数を気にすることなく、EcoSystemを地平線のかなたまで高密度で展開することができます。
この革新的テクノロジは、カメラから遠い地形に対しても、ほぼ無限に近い数のインスタンスを配置する能力を備えています。 効率を最大限に高めるために、カメラの視野領域に入ったEcoSystem要素だけが動的に生成・配置されるのです。
画期的コンセプト「EcoSystem質感」
EcoSystemは、通常の質感と同じように扱うこともできます。
EcoSystemを質感として保存してライブラリ化しておけば、後から別のシーンやオブジェクトで使用することも簡単です。
合成質感と同じく、複数のEcoSystem質感を混ぜ合わせて、高度や勾配、方向といった環境要因に反応させることもできます。
質感制御の新たな局面
EcoSystemを質感として扱えるということは、Vueの強力な関数エディタを駆使してさまざまな側面から外観をコントロールすることができる、ということを意味します。
例えば、EcoSystemオブジェクトの分布をフラクタルノイズで制御したり、ビットマップを使って特定領域に限定的に分布させたり、といったことが可能になります。 EcoSystemに色のバリエーションを与えれば、より色彩豊かでリアルな分布になります。
レイヤー化されたEcoSystem質感
EcoSystemは、一般的な質感と同じように振る舞うため、 後から他のシーンやオブジェクトで使用できるように質感として保存したり、EcoSystemのライブラリを作成したりすることができます。
EcoSystemを質感として扱えるということは、Vueの強力な関数エディタを駆使してさまざまな側面から外観をコントロールすることができる、ということです。 例えば、EcoSystemオブジェクトの分布をフラクタルノイズで制御したり、ビットマップを使って特定領域に限定的に分布させたり、といったことが可能になります。 EcoSystemに色のバリエーションを与えれば、より色彩豊かでリアルな分布になります。
また、合成質感やレイヤー質感と同様に二つ以上のEcoSystemを合成し、高度、勾配、および方向などの環境の影響を反映させることもできます。
1種類のEcoSystem質感に設定できるレイヤーの数に制限はありません。それぞれのレイヤーに独自の散布リストを設定し、あらゆるコントロールを加えることも可能です。
異なるEcoSystemを重ね合わせたあとも、もとのEcoSystemは個別に制御できます。 また、高度や勾配、方向などの環境に対する反応も、レイヤー単位で設定できます。
EcoSystem質感をレイヤー化すると、個々のEcoSystemの特性を緻密に制御したり、関数やビットマップを使って密度やサイズ、色変化といったパラメータを定義できるようになります。
さらに、EcoSystemペイントとインスタンスセレクタにある全てのツールを使用して、EcoSystem質感内でレイヤーをインタラクティブにペイントおよび変更できます。
親和と反発
Ecosystem質感に含まれるレイヤーは、互いに影響し合います。 そのため、親和性と反発のパラメータを使用することで、2つのレイヤーの関係を定義することができます。 親和性パラメータを使うと、例えば第1レイヤーの樹木と第2レイヤーの草に関係を持たせて、樹木の周囲にだけ草を生やす、といった分布を作ることができます。
EcoSystemフェーズコントロール
EcoSystemとKronosFXの二つのモジュールがあれば、EcoSystemポピュレーション内のアニメーション化された要素のフェーズ(アニメーションオフセット)を個別に制御することができるようになります。 このEcoSystemテクノロジの新たな進化により、Vue10ではSolidGrowthベースのEcoSystemと同じように、ジオメトリと質感バリエーションに自動でフェーズバリエーションを加えることができるようになりました。 関数エディタを使えば、インスタンス単位でフェーズをコントロールすることができます(AdvancedGraphが必要です)。 これはたとえば、草原を渡る風による波の表現や、周囲の木々を吹き飛ばす大爆発などを表現するのにぴったりです。 個別にアニメーションインスタンスをコントロールする機能は、SolidGrwoth植生以外にも適用できます。 ばらばらに動く人の群れなど、プレアニメーテッドメッシュを含むあらゆるアニメーションオブジェクトを取り扱うことができるのです。 |
個別のアニメーションオフセットのコントロール |
スプラインEcoSystemエフェクト
スプラインとは、EcoSystemエフェクトや地形エフェクト、そして道路やオブジェクトの作成に利用することができる、編集可能な新しいオブジェクトの概念です。 スプラインは、形状を構成する連結ポイントを定義することで作成されます。 EcoSystem、EcoPainterの両モジュールがあれば、EcoSystem要素をスプラインに沿って生やしたり、あるいはスプラインを使ってEcoSystemの分布エリアを制御したりすることができます。 また、スプラインは不要なEcoSystemインスタンスを消去するためのマスクとして使うこともできます。 |
EcoSystemにスプラインを使用する |