スタンドアロンアプリケーションとして使用する場合Vue xStreamとVue Infiniteの機能はまったく同等であり、本ページ記載の内容は共通しています。

最先端の大気テクノロジ
Vueには、単なる背景以上に重要な働きを持つ、精密な大気エンジンが搭載されています。 このエンジンはシーンに含まれるすべてのエレメントに影響を及ぼし、自然法則に則って精密にシミュレートされた環境を提供します。
Vueシーン内のオブジェクトは、太陽の位置や雲の懸かり方、大気中の塵の量、また湿度などの影響を直接受けます。
大気のシミュレーションレベルとレンダリング品質は、プロジェクトによって必要なアプローチが異なります。この点を踏まえ、Vueには写真ベースのシンプルな背景の空から物理的に正確な大気まで、4種類の大気モデルを搭載しています。
これらの大気モデルが持つ幅広い選択肢の中で、あなたは最もあなたのプロジェクトのニーズに合った大気のソリューションを見つけられるでしょう。
標準大気モデル:高速なレンダリング
標準大気モデルでは、大気の振舞いを色のグラデーションなどを通して行なうことができます。
また編集可能な雲レイヤーを作成したり、霧やかすみの密度をコントロールしたり、あるいは星のきらめきや虹、太陽輪などの効果を追加できます。
大気に関する各要素はすべて自由にアニメーション設定することも可能です。 この標準大気モデルがもつ最大のメリットは、使い方が簡単ということと、レンダリングが早いという点です。
ボリュメトリック大気モデル:強化されたリアリズム
ボリュメトリック大気モデルは、標準大気モデルとスペクトル大気モデルの間の中間にあたり、高い再現性をもちながらも、スペクトラル大気モデルより高速なレンダリングを期待できます。
ボリュメトリック大気モデルでは、標準大気モデルと異なり、天空や太陽の様子は色のグラデーション等によっては定義されません。 それらはまるで本物の大気の様に、霧やかすみの設定、太陽の位置などの影響を直接受けます。
ボリュメトリック大気は、特にアニメーションを作成する場合にぴったりです。 太陽を移動させるだけで、空の色や明るさが美しく変化してゆきます。
スペクトラル3大気モデル:最上のリアリズム

スペクトラル大気の第三世代は自然法則をベースとした非常に高い写実性を備えたモデルで、天候による光源の変化や、実際の大気の振る舞いを正確にシミュレートします。
直接光/環境光の特性と同様に太陽と雲などの空の外観は、大気を構成する空気、塵、水蒸気といったエレメント間のデリケートなバランスの影響を受けています。
スペクトラル大気モデルは、各々の各要素の密度や高度を調整するコントロールセットを持っており、また大気パースペクティブやコロナ、異方性スキャタリング、レンダリング品質などの追加のパラメータも備えています。
スペクトラル大気モデルを使用することにより、シーンの全ての要素の一貫性を確実にすることができます。
スペクトラル雲レイヤースペクトラル大気エンジンは精巧な光と影を備えた、更にリアルなボリュメトリック雲のレンダリングを可能にしました。 スペクトラル雲レイヤーは3次元になっており、地表に薄くかかる霧から巨大な積乱雲までどんなものでも作成することができます。 雲レイヤーの数や高度には制限がなく、さらにスペクトラル雲と、例えば高高度の巻雲の追加など通常の雲レイヤーを混在させることも可能です。 スペクトラルレイヤーはあらゆるノイズ関数を使って生成され、広範囲にわたるコントロールを提供します。 羽毛状からこんもりした塊状のものまで、雲の全体像のコントロールは簡単です。また複雑で信じられないほどリアルな雲景観を作り出すような空を、好きなだけスペクトラル雲レイヤーを重ねて作成することができます。 これらのレイヤーは上方から、また下方からのいずれから見ても素晴らしく、フライスルーアニメーションなどに非常に最適です。 また、このレイヤーでの設定を適切に行なえば、ゴッドレイ(上空の雲の合間から太陽の光が差し込み、その光が数条の帯のように見える現象)のような自然現象を作り出すことも可能です。 |
局地的な雲レイヤーギズモを使って雲レイヤーをインタラクティブに動かす機能に加え、Vueなら雲レイヤーの一部を「抽出」することができます。 雲レイヤーの特定の一部だけを簡単に選択して取り出して、残りを削除してしまいます。 また、こうして取り出した箇所をほかの場所に移動することも可能です。 |
雲の高度なコントロール雲の形状や外観のコントロール性を向上するするために、関数グラフに雲レイヤーの高度を制御する(たとえば、特定のオブジェクト上を越えるように)ためのアウトプットが備わりました。 |
雲のイルミネーションVueには、非常に精緻なボリューム雲と関連したシャドウを信じられないペースでレンダリングする画期的なアルゴリズムが搭載されています。 これらのアルゴリズムは、込み入って複雑な雲のジオメトリを、雲の間に発生するインダイレクトイルミネーションや雲の内部や外側に生成される影と同じようにシミュレートすることが可能です。 雲のクロスシャドウイングは、任意の雲に対して影を落とす、またはシーンオブジェクトから影を受けるように設定することで、完全にユーザコントロールが可能です。 |
雲の中のローカルライト
太陽光に加え、シーンの中に、ローカルライトを含む雲を照らすあらゆる光源を作成することができます。 本物のような雷雨やサーチライトの作成に役立つでしょう。
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雲のラジオシティ白い雲は、近くの物体に大量の光を反射します。 Vueは、間接光の正確な計算に対応しています。 その結果として雲を含んだシーンの間接光が正確にシミュレートされるようになり、よりリアルなイメージを表現できるようになりました。 |
球体上のリアルな雲惑星全体に及ぶ実世界の空の景観を再現するために、クラウドマップを読込むことができます。 インターネット上のデイリーマップを含むあらゆる「cloud density(雲の密度)」マップに対応しています。 この機能は、たとえば必要なところにサイクロンをペイントして追加するような用途に使えます。 そしてcloud density(雲の密度)データを専用ツールで読み込めば、Vueはそれに対応した雲を生成します。 |
惑星雲密度マップのアニメーション
Vueでは、惑星規模の雲レイヤーの密度をコントロールするアニメーションマップを定義できます。
アニメーション密度マップを使うことで、逆向きの渦を巻くハリケーンといった効果を再現します。
環境マッピングモデル:HDRIレンダリング

建築またはプロダクトビジュアリゼーションに特に適しており、このモデルを使用すると簡単にパノラマ写真に基づいた環境を簡単に構築することができます。
Vueのイメージベースドライティング(Image Based Lighting)、HDRIサポートおよびグローバル反射マッピングを使用することにより、シーンと背景を継ぎ目なく一体化できます。
自動的な気象効果- 雨と雪

大気効果により、アーティストはマウスクリック一つで、穏やかな春の雨から熱帯性のストーム、静かに降る雪、ブリザードなどを瞬く間に作成することが可能になります。
強さ、形状、滴のサイズ、速さ、落下の確度などはユーザが設定することができます。
必要であれば、モーションブラーの追加も可能です。
気象効果はすべての大気タイプで利用できます。
雨と雪のワンクリックエフェクト
Shared snow material layer