Lazy Afternoon

     

この「メイキング・オブ」は、毎週お一人の Vue コミュニティメンバーにスポットライトを当てるページです。 世界中でたくさんの人々が、Vue の製品ラインを使って素晴らしい作品を紡ぎ出しています。そんな皆さんに作品の作り方を解説してもらい、ノウハウを共有できれば、というのが、このページの狙いです。

今週のチュートリアルは、作り手が明確なビジョンをもって全力で取り組めば、Vue はそれをしっかりサポートするという好例です。 Dagmar Fischer 氏が作り上げた街角の風景には、ゆったりと静かな時間が流れていますが、その舞台裏には…大胆なアイデアが隠されていました!

 

メイキング・オブ "Lazy Afternoon" by Dagmar Fischer

このシーンで最初に作ったのは・・・ 道路の T 字の部分です。 路面の質感は、グレーの基本色に路面写真の画像マッピングという、シンプルなものです。

次に、道路の両サイドに歩道を作り、 舗装用の小さな丸石の画像をカラーマップとバンプマップ(強度50)の両方に適用しました。その上に、街灯、道路標識、Cornucopia3D で購入した草 を配置しています。

次は建物です。建物の外壁となる大きな立方体を 3 つ作り、上に屋根となる薄い立方体を置きました。 質感エディタで、建物正面のビットマップ写真をカラーマップとバンプマップ(強度150)の両方に適用すると、なかなかリアルな外観になりました。 右側の建物には、張り出し屋根を載せました(オブジェクト)。

同じく右側にある、手前の建物 1 と 2 は、読み込んだオブジェクトです。 建物 2 をコピーして 180 度向きを変え、道路を挟んだ左側の手前に配置しました。 これに大きな球体で [ブーリアン減算] をかけて、入口部分のアーチを作りました。 建物 1 と 建物 2 には、アルファマップでグラフィティ(落書き)を足しています。

画面の奥の道路を隔てた向こう側にも、建物を 2 棟並べました。 さらにその奥に、教会、大木、カエデの木を数本、それにクレーンを配置すると、街がそれらしくなってきました。

建物の間には、送電線を配置してみました。 作りかたはこうです: Cornucopia で購入した 連続旗のオブジェクト を読み込み、旗のオブジェクトを削除して、ロープに古びたケーブルの質感をつけました。

左の建物の手前にはカエデの木を配置しました。壁と窓に木の影を落とすためのもので、木そのものはレンダリングに映りません。

次に、道路の上に、車やスクーター、ゴミ箱などのオブジェクトを配置していきました。右側の建物の前には、テーブルと椅子を置きました。 その次はフィギュアです。Vue に付属の Dave、Poser で作成した女の子、Benny と Newkid、イヌとネコ、それに、DAZ3D Vers.4 で作成した小太りの男性を配置しました。 最後に、自転車を 1 台と、強度 50% の点光源を 1 基、アーチの下に配置しました。

大気に設定されていた色は、すべて無彩色に変更しました。 スペクトラル大気で、太陽の方位を 193.87、霧を 35.76 に設定しています。太陽光の [カラー] をライトイエローにして [影の濃さ] を 78%にすると、ボリュメトリック光源と影が柔らかくなりました。

以上が、このシーンの作り方です。何度も何度も修正して、35 時間ぐらいかかりましたが、最後には『これだ、これこれ!』と思わず叫んでしまうほど、満足する仕上がりになりました。

レンダリングの設定は、[画質オプション] が [ブロードキャスト]、[画像サイズと解像度] が [1600 x 900 (16:9)] です。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。このチュートリアルが Vue コミュニティのお役に立てれば何よりです!  

Dagmar Fischer