この「メイキング・オブ」は、毎週お一人の Vue コミュニティメンバーにスポットライトを当てるページです。 世界中でたくさんの人々が、Vue の製品ラインを使って素晴らしい作品を紡ぎ出しています。そんな皆さんに作品の作り方を解説してもらい、ノウハウを共有できれば、というのが、このページの狙いです。

今回は、Vue コミュニティで絶大の人気を誇る Michel Rondberg 氏が満を持しての登場。 適材適所でツールを活用すれば、シンプルなアイデアから素晴らしい作品が生まれる、というお話です。

 

メイキング・オブ "The Desert"(砂漠) by Michel Rondberg

この絵の場合は、まずはじめに岩石を作りました。 3 つのプリミティブをメタブロブにしたあと、Quadspinner の Supernoi を適用。 岩石の質感を焼き付けて保存しています。

次に、Vue で別の新規シーンを作成しました。最初にやったことは、グローバルラジオシティ照明とスペクトラル大気の設定です。 グローバルラジオシティはもっともリアルな照明モデルなので、これを選びました。[環境光] を100%(天空光)に設定して、リアリズムをさらに高めます。[品質ブースト] は -0.5 に設定しました。これで十分だということが分かっていますし、目につくような不具合はありません。なにより、レンダリングがうんと高速になります。 太陽光の [柔らかさ] も少し上げました。 正確には 4.00 度です。

小石や岩石が一面に広がっているというイメージだったので、地面を地形として使うことに決めて、GeoAffinity の Lavaline を適用しました。 次に、EcoSystem ペイントで、地形に岩石をペイントしました。 まず、地面に使った Lavaline 質感を岩石にも適用しました。 ブラシのサイズを変えながらペイントを続け、イイカンジになったなあ、と思ったら、インスタンスの数がちょうど100万を超えていました。

ここで、はじめに作って保存したおいた岩石オブジェクトを読み込んで、GeoAffinity の Harmatone を適用しました。 次に、xFrog の USA Southwest Collection から Strawberry Hedgehog Cactus を読み込みました。

これだけでは、生気を感じられない、眠いカンジのシーンです。 というわけで、ここで魔法のツール、Quadspinner MDK 1.0 の登場です!

ワールドブラウザの [質感] タブで岩石の EcoSystem質感をダブルクリックして質感エディタを開き、関数エディタにアクセスします。 関数エディタで、Lightbender Beta メタノードを挿入します。 これを、Lavaline(岩石の質感)の [光沢] 出力に接続します。

これだけでも、シーンに驚くような効果が現れます。 一瞬にして、シーンに「命」が吹きこまれたようです。

HyperTerrain にも同じ魔法をかけましょう。こちらには、LightBender のガンマ版を使います。質感のすべての光沢属性に、これを接続します。

セットアップの詳細は次のとおりです:

この結果、岩石オブジェクトが、生き生きとした存在感を放ちはじめたのです。 レンダリングサイズは1920 x 1080 に設定しました。レンダリングにかかった時間はおよそ 50 分です。 レンズグレア以外のポストレンダリング設定は使っていません。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。このチュートリアルが Vue コミュニティのお役に立てれば何よりです。

Michel

Michel Rondberg 氏の大人気の Cornucopia3D ポートフォリオ 、ぜひチェックしてみてくださいね。